赤血球増加

・赤血球増加を認めた際には、①真性赤血球増加症、②二次性赤血球増加症、③相対的赤血球増加症(ex ストレス赤血球増加症、脱水)を考える。

赤血球のみの上昇を認める場合には、まず相対的赤血球増加症を考える。相対的赤血球増加症を疑う場合は、禁酒・禁煙・飲水励行の上、血算を再検する。

赤血球+白血球や血小板の上昇を認める場合には、真性赤血球増加症を考える。

白血球増加

・白血球増加を認めたら、まず白血球分画を調べ、どの種類の白血球が増加しているかを把握する。

好中球増加+発熱を認める場合は、まず急性感染症を考え、リンパ球増加+発熱ならウイルス感染症を考える。

白血球高度増加+貧血+血小板減少を認める場合には、まず急性白血病を考える。

好塩基球増加+骨髄球・後骨髄球の増加を認める場合は、慢性骨髄性白血病を考える。

慢性の白血球増加+リンパ球増加を認める場合は、まず慢性リンパ性白血病を考える。

(注:慢性リンパ球性白血病で増加するリンパ球は正常リンパ球と形態が似ているため、正常リンパ球としてカウントされてしまうのである。)

白血球増加+異常リンパ球(flower cell)を認める場合は、成人T細胞白血病を考える。

慢性の軽度白血球増加で白血球分画正常を認める場合には喫煙を疑う。